SNSマーケティングにおいて、今やInstagramは企業のブランディングや集客に欠かせないツールとも言えます。しかし、やみくもに投稿をしても、成果にはつながりません。重要なのは「目的に応じて機能を使い分ける」こと。新規ユーザーに届けたいのか、既存フォロワーとの絆を深めたいのかによっても、最適な投稿機能は異なります。
この記事では、2025年のMeta社の発信も踏まえ、Instagramの各投稿機能の役割と具体的な活用方法を詳しく解説していきます。
目次
- 【早見表】目的別に見るInstagram投稿機能
- 各投稿機能の特徴と運用のコツ
・リール|リーチを最大化し新規ユーザーと出会う
・カルーセル投稿|深いストーリーでエンゲージメントとリーチを広げる
・フィード投稿(1枚画像)|ブランドの顔を作り世界観を確立する
・ストーリーズ|フォロワーと日常的な接点を作る
・ライブ配信|ファンと深くつながるリアルタイム交流
・一斉配信チャンネル|コアファンだけに特別な情報を届ける - まとめ
【早見表】目的別に見るInstagram投稿機能
Instagramの運用を成功させるためには、各投稿機能の役割を理解し、目的に応じて使い分けることが大切です。2025年8月にMeta社がThreads(スレッズ)に投稿した、Instagramの各投稿機能にどのような効果が期待できるかの一覧がこちら。

また、以下の表は公式情報を基に作成したものです。目指すゴールと最適な投稿機能が一目で分かります。
目的 | 投稿機能 |
フォロワー外のユーザーへのリーチ | ・リール ・カルーセル投稿 |
フォロワーのエンゲージメント強化 | ・フィード投稿(1枚画像) ・カルーセル投稿・ストーリーズ |
ロイヤルファンの育成 | ・ライブ配信 ・一斉配信チャンネル |
各投稿機能の特徴と運用のコツ
ここからは、各投稿形式の具体的な特徴と、今日から実践できる運用のコツを解説します。
リール|リーチを最大化し新規ユーザーと出会う
リールは、Instagramで最も拡散性が高く、フォロワー外のユーザーにリーチしやすい縦長動画です。画面いっぱいに表示されるのが特徴で、リールタブではユーザーがスワイプするだけで次々にコンテンツを視聴できます。
多くの場所に表示されるため、ユーザーの趣味嗜好に合った「おすすめ」として表示される可能性も広がるのが大きな強みです。そのため、ブランドの認知拡大や新規フォロワー獲得に非常に効果的と言えます。

リールではエンタメ性やテンポの良さが重視されます。最大15分まで投稿できますが、ユーザーの視聴離脱を防ぐためにも、Instagram公式は3分以内に収めることを推奨しています。
運用のコツ
ユーザーの役に立つ情報、例えば「専門家による解説」や「商品の使い方」といったコンテンツは、後から見返したいと思われやすく、「保存」などのエンゲージメントにもつながります。
リールで成果を出すには、動画の”入り”が勝負です。ユーザーの視聴継続率は冒頭の数秒で決まるため、インパクトのある映像やテキストで一気に引きつけましょう。Instagramが推奨するように、トレンドの音源やエフェクトなどを積極的に取り入れるのも効果的です。
さらに、2025年からはリール動画がGoogle検索にも表示されるようになり、外部からの流入チャンスが大幅に広がりました。この変化を活かすためにも、キャプションやハッシュタグには、ターゲットが検索しそうなキーワードを盛り込むなど、SEOを意識した内容を心がけましょう。
カルーセル投稿|深いストーリーでエンゲージメントとリーチを広げる
カルーセル投稿は、1投稿に最大20枚の画像や動画を組み合わせて発信できる機能です。
ユーザーが自分のタイミングでスワイプして閲覧するため、単なる閲覧で終わらずに、フォロワーの理解を深め、エンゲージメントを高めやすいのが特徴です。文字情報が多い教育系コンテンツや、ブランドの深いストーリーを伝えるのに適しています。
また、Instagramの公式情報によると、カルーセル投稿に音楽を付けることで、リールタブにも表示される可能性が高まり、新規フォロワーの獲得やフォロワー外のユーザーへのリーチ拡大も期待できます。リールの編集が難しいと感じるSNS担当者にとって、手軽にリーチを拡大できる手段と言えます。

運用のコツ
カルーセル投稿の成功は、最初の1枚目で「続きを見たい」とユーザーに思わせることが鍵です。キャッチーなタイトルや問いかけでスワイプを促し、各スライドのトピックを絞って分かりやすく整理することで、ユーザーは最後までスムーズに読み進められます。
後から見返したくなるような、「保存」されるコンテンツ作りも重要です。チェックリストやまとめ情報など、ユーザーにとって有益な情報を盛り込むことで、エンゲージメントの向上が期待できます。また、「保存して活用してくださいね」といったCTA(行動喚起)を添え、具体的な行動を促しましょう。
さらに、より多くのユーザーにリーチするためにも、音楽を付けることがおすすめです。音楽を添えたカルーセル投稿は、リールタブに表示される可能性が高まり、フォロワー外のユーザーに届きやすくなります。

フィード投稿(1枚画像)|ブランドの顔を作り世界観を確立する
1枚画像のフィード投稿は、Instagramで最も手軽に投稿できる機能の一つです。イメージビジュアルやキャンペーン情報など、シンプルだからこそ視覚的なインパクトが重要になります。たった1枚の画像でブランドの魅力や伝えたいことを表現し、ユーザーの心を掴む工夫が大切です。
また、フィード投稿にはグリッド投稿という手法もあります。これは、1枚の画像を複数枚(例:3×3、3×6)に分割し、プロフィール上で一つの大きなアートのように見せるテクニックです。プロフィールページを訪れたユーザーに強い印象を与え、ブランドの世界観をより深く伝えることができます。

ストーリーズ|フォロワーと日常的な接点を作る
ストーリーズは、24時間で消える特性から、気軽に投稿できる機能です。基本的にフォロワー以外には拡散されないですが、アンケートや質問スタンプなど、閲覧者と双方向でやりとりができるインタラクティブ機能が豊富なため、フォロワーとの日常的なコミュニケーションや親近感アップに非常に効果的です。ユーザーからの質問に答えるQ&A企画やイベントの速報など、リアルタイムな情報を共有するのに最適です。
運用のコツ
インタラクティブ機能を活用してフォロワーとの関係性を深めましょう。質問スタンプでフォロワーの意見を聞いたり、アンケートで参加を促したりすることで、双方向のコミュニケーションが生まれます。
また、商品の開発風景やイベントの舞台裏など、ブランドの「素の姿」や「日常」を共有することで親近感がぐっと高まります。
重要なストーリーズはハイライトにまとめ、いつでも見られるようにしておきましょう。Q&Aやイベント情報などにタイトルを付けて整理しておけば、ユーザーの利便性が向上します。さらに、リンクスタンプを使って外部サイトへ誘導すれば、ウェブサイトやECサイトへの流入を促すことも可能です。

ライブ配信|ファンと深くつながるリアルタイム交流
ライブ配信は、視聴者とリアルタイムでコメントや質問のやりとりができる、臨場感あふれる機能です。ブランドの「中の人」が熱量を持って情報を発信することで、コアファンの育成や、即時性の高い情報提供に活用できます。
新商品発表会やコラボ企画、スタッフとの雑談、限定Q&Aセッションなど、視聴者と直接対話することで、深い信頼関係を築くことができます。
※2025年9月現在、ライブ配信機能はフォロワー1,000人以上の公開アカウントのみ使用できます。
運用のコツ
ライブ配信を成功させるには、まず事前の告知とリマインドを徹底することが重要です。ストーリーズやフィード投稿で日時を複数回告知し、多くの参加者を募りましょう。また、配信のテーマを明確にしておくことで、興味関心の高い視聴者が集まりやすくなります。
配信中は、視聴者のコメントに積極的に反応することが大切です。リアルタイムで質問に答えたり、コメントを拾ったりすることで、一体感が生まれ、深い交流につながります。ライブ終了後は、アーカイブを残すことで見逃したユーザーにもアプローチできます。
一斉配信チャンネル|コアファンだけに特別な情報を届ける
一斉配信チャンネルは、ブランドやクリエイターが大勢のフォロワーと直接交流できる、1対多のメッセージツールです。テキストや写真、動画、ボイスノート、アンケートを使って近況や舞台裏の一コマを発信でき、ストーリーズのように24時間で消えることがないため、後からでも内容を確認できます。

一斉配信チャンネルの最大のメリットは「フォロワーの中でチャンネル登録したコアファンだけ」に情報を届けられるクローズドな環境です。新商品や先行情報、限定キャンペーンなど、特別な価値を提供することで、ユーザーにプレミア感を与えられます。
DMに通知が届くため、ブランドとの親和性が高いユーザーに確実に情報を届けられ、高い遷移率が期待できます。ブランド情報の先行配信、プレゼント企画、制作の裏話など、多様な活用が可能です。
※2025年9月現在、一斉配信チャンネルはフォロワー5,000人以上のプロアカウントのみ使用できます。
運用のコツ
ファンとの絆を深めるには、チャンネルを「限定情報」を届ける特別な場所と位置づけましょう。先行情報や限定キャンペーンなど、参加者だけが得られる価値を提供することで、ユーザーの優越感を満たし、コミュニティ感を醸成できます。
チャンネルは開設時に一度だけフォロワーに通知が送られますが、その後は埋もれてしまいがちです。そのため、チャンネルの存在を積極的に告知することが不可欠です。ストーリーズやフィードでチャンネル登録のメリットを呼びかけ、参加を促しましょう。
まとめ
Instagramの運用で成果を出すためには、目指す目的に応じて投稿形式を選び分けることが重要です。新規顧客への認知拡大を目指すなら発見性や拡散性を重視した運用を、既存フォロワーとの関係構築を目指すならエンゲージメントを高めるコンテンツを、そして熱心なファンを育てるならロイヤルティを高める場を提供するといったように、それぞれの機能が持つ特性を最大限に活かすことが成功の鍵となります。
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